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7.強者あらわる

ニューデリー駅には、デーパックのアドバイスもあり早朝の始業前に行った。
8時半からなので、8時過ぎに・・・。
すでに場所は分かっているので、スタスタと歩いて行く。しかし、やはりその途中にはインド人どもの邪魔が入る。適当にあしらいながら、事務所に入り順番を待っていた。

すると、歩き方を片手に持った青年がいた。話しかけると、今朝ネパールからデリーに着いたところだと言う。彼の名前はユウキ、大阪の大学生4年生で就職活動を諦め、旅に出たそうな・・・。
デリー滞在は1日のみで、そのまま次なる街のジャイサルメールに向かうらしい。
じゃぁ、途中まで一緒じゃん。
僕はその途中のジョードプルに行こうとしていた。終点はジョードプルなので、彼はそこからまた乗り換える事になる。

2人して、電車のチケットを買う。僕は2等のAC-sleeperで、彼は2等のnon-AC-sleeper。要はエアコンありなしの寝台車です。
値段差は確か200ルピーくらいだったような・・・。僕のチケットが960ルピーだったのは覚えています。とにかく、インドの列車は安い!そして、1等と一般自由席とでは、何倍もの価格差がある。
まぁ、一般自由席の凄まじさは後程・・・。

無事に切符を購入できた我々は、その日1日共に行動した。列車の出発は20:30であったので。
僕は自分の荷物を、そのままパヤルに夜まで預ける事が出来る。しかし、彼はどうしようか困っていた。いいよ!俺と一緒に預けちゃえよ!!
僕の勝手な思い込みだが、デーパックに言えば少々の事なら聞いてくれそうな気がしていた。まぁ、案の定大丈夫であったが。

2人して、デリー最後の1日を過ごす。
列車の出発駅はニューデリー駅ではなく、オールドデリー駅であった。

「ちょっと、オールドデリー駅の下見に行こうか!」
「良いですよ!でも、まず飯食いましょう!」

彼の提案で、パヤルのすぐ近所にある「オクラ丼」の店に行った。地図を見ながらでも中々見つからない。えっ、ココじゃないだろう!?実はソコでした。
到底、飲食店とは言えないような外見。しかし、壁に日本語で「オクラ丼」と書いてある。
なんだか、怪しいなぁ。歩き方には絶賛されていたが・・・。
注文を聞きに来た兄ちゃんが、そのまま厨房に入ってガサゴソしてる。
えっ、オマエが作るの??
少々待たされて、オクラ丼が出て来た。さぁ、いざ実食!!
見た目は決して良くは無い。で、気になる味の方は?
これがね・・・、めちゃくちゃ美味かった!日本でもやれば良いのに、本気でそう思いました。

我々がオクラ丼を待っている間に、もう一人日本人がやって来た。
彼の名前はヒロキ。彼もまた、世界一周をしているとの事。
そういう人間をそれまでに何人も見て来たので、僕の中でさほど驚きは無かった。
しかし、話を聞くにつれ驚きが増強していった。

「へぇ〜、ずっと陸路でここまで来たんだ!スゴイねぇ。」
「じゃぁ、やっぱりネパールからはバスだったん?」
「いいえ、チャリです!」
「・・・。」

我々2人は唖然とした。と同時に、失礼ながらコイツちょっと頭おかしいんじゃねぇか?と真剣に思ってしまった。
さらに話を聞くと、日本から韓国・釜山に渡りそこからチャリ。そして、さすがに北朝鮮は無理なのでフェリーで中国へ。途中飛行機も使いながらインドまで来たと言う。
世界一周を自転車で!スケールがデカ過ぎる。ものすごい、壮大な計画だ。

これを書いている1月末現在、彼はエジプトにいるらしい。彼のHPを見たのだが、他にも世界一周チャリダーの友がいるらしい・・・。いやはや、スゴイもんだ!

ヒロキとはそこで別れ、僕とユウキはオールドデリーへ!
まぁ、下見と行っても大体の場所が分かれば良い訳で・・・。特に行くところが無かったので、挙げただけです。

行きは地下鉄に乗って行き、帰りはサイクルリクシャーに乗ってメインバザールまで帰ってきました。
確か値切りに値切って、100ルピーだった様な・・・。
しかし、近道で入り込む路地は大混雑。この華奢なオッサンが僕ら2人を乗せて一生懸命ペダルを漕ぎます。
まぁ、僕らには時間がたっぷりあったので良かったのですが、結局1時間以上かかりました。行きは15分くらいだったのに・・・。
なんだか、値切り過ぎたのが申し訳なかったです。途中ユウキは、オッサンの肩を揉んであげてました。ウン、良い心がけだ!僕は・・・、インド人に対してはどうも先に敵対心が芽生えてしまっていた。イカンなぁ、これじゃぁ。


ただ後ろに座ってるだけで、退屈だったのでは?
そう思われるかもしれませんが、ボーっと周りを見てるだけでも結構楽しめたりします。小学生の下校時間かな、スクールバスならぬスクールリクシャー。
何故だか分かりませんが、子供たちが本気で喧嘩してました。手を出す訳ではなく、ペットボトルの水をかけ合ってました。終いには、ワーラーのオッサンに水がかかって、みんな怒られてました。それは、端から見れば滑稽な様子でした。

こんな状況なら、普通誰しもイライラしますよね!でも、ここでのんびり構えないとイケナイのがインドなんでしょうね。
まぁ、オッサンはかなりイライラしていたと思うが・・・。

あれこれしているうちに丁度良い時間になり、パヤルに荷物を取りに行きます。
デーパックにも、ちゃんとあいさつをしました。

「何かあったら、いつでも電話して来てね!」

それを聞いたからという訳ではないが、僕はその後デリーを出てからもデーパックにヘルプコールをかけた。何処の国に行ってもそうなのだが、頼りになるのは日本語の分かる現地人である。デーパックには本当に世話になった。


駅では東洋系の女の子と出会う。話しかけたら韓国人だった。その子も一人で、僕らとは違う行き先だった。時間もあったので、3人でまた旅の話を。そう言えば、この子から連絡無いなぁ・・・。
ユウキとは列車は同じだが、車両が違う。一旦、ここでお別れ。

さぁ、いよいよインドで初めての列車。そして、日本でも乗った事の無い寝台車に乗り込みます。

4 件のコメント:

  1. エアコン代くらいおごってあげればいいのに~。

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  2. kuwamanさん こんにちわ〜!^^

    文化の違う所の話しってジツに興味深いです!^^
    上には上、スゴイ人の上にも更にスゴい人 . . . スゴいな〜^^
    お好み焼きって . . . そ〜か?! . . . ベジタブル・パンケーキか〜^^

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  3. ロメさん
    いやね、お互いにワケも分からずに切符を買ってたので・・・。
    良く考えたら、そんなに暑くも無いしACは要らなかった!(笑)

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  4. ガタローさん
    そうですね!外に出ると本当に自分の世界観が変わりますね。
    それが最も激しい国が、インドなのだと思います。
    ベジタブル・パンケーキ・・・、なんか甘そうな感じですね!(笑)

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