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5.インドの日本人

部屋で彼からの連絡を待つことにした。
しかし、気が付くと眠ってしまっていた。時計を見ると14時を過ぎていた。

しまった!

慌てて携帯を確認するが、着信は無かった。もう少し待つか・・・。
しかし、一向に掛かってこない。
それではと、意を決して僕の方から彼に電話してみた。
しかし、電話に出ない。何回か繰り返してみた。

ここでふと我に返る。僕は騙されたんじゃないのか!?
それとも、安請け合いをしたは良いが、面倒くさくなったか!?
いずれにしても、その時の僕はそんなに腹は立たなかった。むしろ、インド人はそんなもんなのかなぁ~、という参考にもなった。まぁ、実被害があったわけでもないし・・・。

クリケットの事は諦め、再び街に散策に出掛ける事にした。
来たるべく電車移動に備えて、切符売り場の下見に行った。ニューデリー駅2階にある外国人専用の窓口だ。
歩き方や数々のブログで有名なのだが、我々外国人はなかなか普通にココまで行かせてもらえない。必ずと言って良いほど、インチキ・インド人によるインターセプトが入る。
「今日、2階の事務所はクローズだ。」
「今日は立ち入り禁止だ。」
事情を知っていると、そんなワケねえだろっ!って言いたくなる。そして、彼らは決まって紹介料が貰えるインチキ旅行会社に連れて行こうとするのだ。

言い寄ってくるインド人どもを跳ね除け、なんとか窓口を発見。申込用紙もゲット出来た。

さぁて、次は・・・。
駅前で歩き方を広げていると、また捕まる。
この国では、立ち止まって地図を見ていると必ず声を掛けられます。バザールでは、普通に歩いているだけでも5メートル毎に必ず声を掛けられます。
何故かって・・・?それは、僕がリッチな東洋人だから!でも、これはホントですよ。
日本人であれば、誰しもインドに行けば金持ちになってしまいます。

話を戻すと・・・。
今回声を掛けて来た男も、午前中と同じくDTTDCに連れていこうとしていた。地図は貰ったのだが、電車の時刻表も貰えるとの事。あぁ、そうなんだ。
DTTDCはコンノートプレイス内に、全部で4つある。まぁ、同じトコにはならないだろう・・・。
僕はどうせ暇なので、また彼に付いて行く事にした。

建物に到着。
あっ、さっきと一緒じゃん!!

まぁいいやと、恥ずかしながらも中に入って行く。
「すみません!また来ちゃいました。」
そこには学者もまだいた。二人とも、キョトンとした顔で僕を見てました。時刻表だけ貰ったら、もうスグにここを立ち去ろう。そう思ってました。
少々、立ち話をして頃合を見計らう。

すると・・・。

"Hello!"

スグに日本人と分かる様な「ハロー!」だった。若い女性の声・・・。
僕は振り返り入口の方を見ると、そこに立っているのはユキだった。

「えっkuwaさん、どうしたの?すごい偶然ね!」
「いやね、こいつに連れて来させられたんだ・・・。」

僕は隣りで何の事?とすっとぼけてるオッサンを指差した。

「私ね、リシュケシュに行く前にここでツアーを組んだの。もう2ヶ月前かな。」

へぇ~、そうなんだ。その時のドライバーが凄く感じの良い人だったので、会いに来たのだという。カウンター側の2人ともユキの事を覚えていた。えっ、学者はその時もいたの?少々不思議に感じた。今度は学者に矛先を向けてみた。
「その時からずっとインドにいるんですか?観光ビザじゃないの?」
「いや、観光ビザですよ。6ヶ月毎に帰国してます。」

4人で話が盛り上がってきてしまったので・・・。インチキインド人は知らぬ間に姿を消してました。
チャイ飲む?な~んて展開になってしまい、少々長居してしまいました。
携帯に電話したら、ユキご指名のドライバーは近所に居るとの事だったので、ユキはそこまで会いに行くと事務所を出て行きました。

それにしても、なかなか行動的な子だ・・・。
僕もそれ以上長居するのもなんなので、その場を去りました。

外に出ると、またリクシャーの客引きの嵐。午前中に乗ったのでもう値段は知ってます。
よし、一人で乗ってみるか!
適当に良さそうなリクシャーワーラー(車夫)を選び、行き先を駅前のメインバザールと告げた。

"How much?"

僕が言ったのではない。ワーラーの第一声だ。
おかしいだろ、それ!なんでコッチが先に値段を言わなきゃならんのだ?普通、日本人には理解できないですよね・・・。
20ルピーだという事を知っていたのだが、何とか先に彼に値段を出させた。

「100ルピーでどうだ?」

フフっ、見破ったり!こいつ5倍も吹っかけて来やがった。何度かやり取りしたら、なんとか30まで下がった。その後も頑張ったのだが、20ルピーにはならなかった。

まぁ、良いか・・・。10ルピー、たったの20円の差だし。
しかし、僕はこういうやりとりを何時しか楽しむようになっていた。
初回は10ルピー分、僕が折れた。しかし、それは他のワーラー達に失礼なのかなぁって・・・。
彼らは外国人を見れば、目の色を変えて臨んでくる。
まぁ、すべて言い値で承諾する外国人はいないだろうが、お互い徹底的に言い合っての駆け引きは戦いであり、それが彼らの仕事なのだ。それに応じるのが我々客と考えます。
日本人はこの辺に弱いのかなぁ・・・、と僕は思う。(大阪のオバチャン除く。)

隣りのワーラーに、良いなぁアイツはあんなアホな日本人捕まえて・・・。
なんて、絶対に思われたくないし・・・、僕はね!



宿に着いたら、またまた日本人が増えてる。
それにしても、パヤルは良く日本人が集まる。これもmixi効果なのでしょうね!
で、僕の隣りにいるのがクニ。千葉から来たばかりで、今回は2週間の滞在との事。
次の日には一緒に飯食って、飲みにも行きました。今回の旅でのベストフレンドは彼でしたね!
だって、1ヵ月後にまたバンコクで会って一緒に遊んでましたから・・・。

話は戻って、この4人で談笑していたところ、スタッフでは無いような見知らぬインド人が入って来た。
写真でお分かりになるだろうか、一番左の彼女はカウンター内に入り込んで共有のPCを使ってました。
そのインド人は彼女に向かってこう言った。

「泊まりたいんだけど、シングル空いてる?」

たまたまそこには我々4人しかおらず、スタッフ不在だった。まぁ、ちょっと待ってもらおうか・・・。そんな事を話していたら、ノリの良い彼女は応対し始めてしまった。

「シングルですよね、空いてますよ!」

鍵がぶら下がっているのと宿帳を見れば、誰でも分かる単純なシステムなんです。
でもなぁ・・・、勝手にやっちゃマズいだろっ!
我々があぁだこぅだ相談していると、それを見ていたインド人が突然キレ出した。

「俺は客だぞ!シングルルームを用意しろ!」

目をひん剥いて、大声で怒鳴った。
我々はドン引きである・・・。あぁ、この事態どうやって収拾しようか?
やはり、明らかに年長者である僕は少々責任感を感じて彼に立ち向かっていこうとした!

2 件のコメント:

  1. kuwamanさん こんにちわ〜!^^

    楽しんでますね〜^^
    恐いもん無し?^^
    愉快です!^^

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  2. ガタローさん
    楽しかったですねぇ~!
    あの頃の僕は・・・、無敵だったように思えます。(爆)

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