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17.韓国人と広島人

早朝のジャイプール・オールドシティにて・・・。
店はどこも開いていない、僕は途方に暮れながらこれからの食事や宿の調べるべく、歩き方を開いていた。
すると、前方から日本人と見られるカップルが歩いてきた。
僕は藁をもすがる思いで、2人に話しかけた。

「こんな朝早くに、今から何処行くん!?」
「나는 일본어를 모르겠습니다. 」

何だよ!韓国人かよ・・・。
それからは、お互いにたどたどしい英語で会話する。2人はどうやらカップルではないらしい、そして兄弟でもない。友達と言うが・・・。
まぁ、そんなことはどうでもいいや!
なんやかんや話しているウチに、一緒に行動しようということになった。


しっかし、この辺り汚ったねぇなぁ・・・。
彼は、有名なラッシー屋がこの辺りにあると言う。んじゃ、そこに行こうって事で3人で街中を歩く。しかし、到着するとまだ時間が早くて店は閉まってた。


写真は、その後僕一人で行った時のものです。このラッシー、マジでめちゃくちゃ上手かった。冷蔵庫は使わず、ちゃんとカメの気化熱で冷やした本格的なものでした。
ジャイプールのラッシーは、マジでお勧めデス。

さて、その後3人はどうしたかと言うと・・・。
散々歩き回ったので、彼女が荷物を何処かに預けたいと言う。
それでは!って事で、僕が調べて置いたGHに向かう事にした。ちょうど行こうとしていたシティパレスの近くだし・・・。

「君ら、こんばんは何処に泊まるん?」

実はこの2人、ジャイプールは半日の滞在で15時の列車で次なる街に向かうと言う。
3人でGHに向かい、僕だけチェックインした。そして、3人分の荷物を部屋に置いて出掛けようと言う事になった。

んでも、腹へった・・・。そこで彼女の提案!


おいおい、そんなモン持って来てんのかよ!しかも、それしか持って来てない。
器は?箸は?お湯は?
たまたま、僕が割り箸を持っていたので提供する。そして、彼が泊まりもしないのにGHのキッチンに入って行き、お湯を要求する。
ほぉ、何とかなるもんやねぇ・・・。


GHのロビーにて、まさか「辛」を食べることになるとは・・・。
んでも、美味かった!
器はどうしたん?って思われる方もいらっしゃるでしょう!
実は、袋の中に粉末と熱湯をそのまま入れるんです。そして、上の口を絞って3分待つんです。これで出来上がり。アルミの袋になってるんで、熱湯を入れても結構平気なんです。
韓国の軍隊では、この食べ方を「ポグリ」と言うらしい。意味は彼も知らないみたい・・・。
そっか、大学卒業したばっかで26歳っておかしいなぁ〜、って思ったら、韓国は徴兵があったんだ・・・。
何か、異文化交流ですね!


その後は3人でシティパレスに。観光地で入場料を払ったのはココが初めてだったかな・・・。
おぉ〜スゴイ!!上にある白い建物は、マハラジャの御殿です。


ココのシャンデリアの広場で、日本人のツアー軍団に出くわす。
僕ももう、この頃になると団体なら日本人はすぐに分かる様になっていた・・・。まぁ、旅行会社のバッチを付けてたら一発です。そこで僕は年配夫婦に話しかけてみた。

「どちらからいらしたんですか?」
「あっ、ビックリしたぁ!日本の方でしたか・・・。ウチら広島からです。」
「えっ、そうですか、僕も広島です!」
「あぁそう、そちらは3人だけなの!?」
「いえいえ、僕一人です。こいつら韓国からです。」

最初は奥さんと話していたのだが、旦那の方はコテコテの広島弁だった。なんだか、懐かしかったですね。インドで広島弁を聞くとは・・・。
そこで旦那さんはしみじみと言う、もっと若い時にインドに来てたらなぁって・・・。
僕らの事を、とても羨ましそうに見てました。ツアーはツマランって・・・。

その後、街中をブラブラし宿に戻って2人を見送りました。
ラーメンありがとうね!美味しかった!!

16.列車での出来事

シャイタンに頼んであった列車のチケット。
WT4であったが、駅まで送ってもらうギリギリに座席が確定した。

知らない人がインドで良く陥る罠、それがこのWTってやつ・・・。
普通、Eチケットの座席欄にWT4って書いてあったら、それが席なんだって思いますよね・・・。
しかし、このWTってのは「Waiting List」って事なんです。
どういう意味かと言うと、「あなたの指定した座席は満席で空席待ちが4番目」って言う意味なんです。

これは、デリーで予約窓口に行く際にデーパックから聞いていたので僕は知ってました。
そして、さらにシャイタンが言うにはよっぽどの事が無い限りWT20までは普通に乗れるよ!って事でした。
案の定、言ってた通り僕は座席をちゃんとゲット出来ました。


今回も時間に余裕があり、インドの列車も2回目と言う事で自分の車両・座席はすぐに見つけられました。
ジャイサルメールからジャイプールへ、これもまた深夜特急です。


「世界の車窓から」的な画を撮りたくって、窓の格子からカメラだけを出してパチり・・・。
まぁ、一応写真はそれなりに撮れたのですが。
砂漠を横断する列車だけに、砂埃がすごくて・・・。カメラの内部に砂が入り込んでしまいました。その後はズームを使うたびに、「ジャリジャリ〜!」って・・・。
まぁ、何とか自分で掃除は出来ましたけどね!

しかし、その後は車内に何とも言えない異臭が漂います。

「ん!何だコレは・・・!?」

実はその正体、外の砂漠の砂埃でした。
車内まで入り込んでくるのです。
デリーからジョードプルまで行く際、僕は2等のACの座席を取りました。しかし、ACは逆に寒く、真夏ではないのだからNON-ACでもいいじゃん。そう思い、僕は今回NON-ACの座席を指定しました。
それがまたまた、選択間違いでした。この路線ではACにすべきであった。
何故なら、ACは窓が開かないタイプで気密性が高いのです。NON-ACは窓を閉めてもすきま風が入り込み砂も混入してくるのです。
そんなの、知らなかったしなぁ〜。もし、行かれる方がいらっしゃいましたら参考にしてください。

そして、夜になりそろそろ寝ようかと、ザックから寝袋を出し準備をしてました。
すると、向かいの若いインド人夫婦が僕の様子をジッと見てます。

ちょっと、コミュニケーションを取ってみようかな!?
僕は英語で旦那の方に話しかけた。しかし、どうやら二人とも英語はさっぱりみたいだ。
であれば・・・、僕はiPadを取り出しヒンディー語の会話アプリで参戦してみた。

「私はヒンディー語が話せません。」

これをヒンディー語でiPadに喋らせた。
そしたら、それに2人は大爆笑、そして僕の取り出した秘密兵器に興味津々です。
やっぱり食いついた!

実はデリーで、デーパックに注意されてました。
「それ(iPad)はあんまり人前で出さない方が良いよ!盗まれちゃうよ!」
まぁ、確かにその危険性もあるが、僕はこんな格好のコミュニケーションツールはないと、使いまくってました。

まぁ、時間にすれば10分くらいでしたが、3人で楽しく盛り上がれました。
この奥さん、結構キレイな人でしたね。ベッキーそっくり、ベッキーをそのまま黒くした感じ。そんな事もあって、僕、奥さんの方をガン見してましたから・・・。
うわぁ〜、似てるなぁ〜!なんて思いながら・・・。

夜も遅くなり、周りのみんなも寝だしました。そろそろ寝るか!
僕も同じく、寝袋に入り眠りにつきました。


分かりにくい写真ですが、今回は寝台の1階にしてました。
コチラ側は1階と2階しかありません。


反対側の写真ですが、NON-ACでは1階の背もたれになっている部分が、夜には中段になります。昼間は3人が1階部分の座席に座ります。ですので、中段・下段は結構キツいです、自由がありませんから。その点上段の人は、いつでも自由に寝る事が出来ます。しかし、上り下りが面倒です。

と、言う事は・・・。僕の席が、一番条件が良いのです。
これは実に良かった!寝て起きるまでは、ですが・・・。

その列車は、ジャイプールの到着が5時半であった。例のごとく、5時くらいからみんなざわざわしだし、僕も目を覚ましました。

すると・・・。

おそらく、上段の座席の人だと思うのですが、僕の真横に浅くお尻を乗せて2人のオバちゃんが座ってるではないですか・・・。
その2人、珍しいものを見るかの如く僕をジ〜っと見てます。
僕は怒るっていうか、逆に呆気に取られましたね。恐るべしインド人・・・。

荷物をパッキングしたら、ちょうど駅に到着しました。
朝も早いし、特に何処行くかも決めてないし・・・。
僕はゆっくりと駅のホームに降り、水道があったのでソコで歯磨き・洗顔をしてました。

駅を出ると、まだまだ辺りは薄暗い。
地図を広げ、取りあえずジャイプールのオールドシティを目指す事にした。
ざっと見た所、3、4キロはある。リクシャーに乗ろうかとも思ったが、時間もたっぷりあるのでここは自力で歩く事にした。

駅から歩き出すと、僕の周りには沢山のリクシャーワーラーが・・・。
コイツら全員・・・、とにかくしつこかった!200mくらい、ずっと付いて来ましたから。そして、僕の隣でずっと喋ってる。
さすがにブチ切れた僕は、最後に日本語で怒鳴り散らす!

「さっきから、いらんって言っとるやろうが!お前らしつこいんじゃ!」

黒い顔に白目をギョロっとさせたワーラー達、さささ〜〜って散って行きました。

駅から歩く事30分くらい、なんとか目的地周辺にたどり着いた。
あぁ、んでも腹減った!観光より先に、宿も早く探さなきゃならないし・・・。
時間は朝の6時過ぎ、店は何処も開いてない。
あぁ〜、どうしようかなぁ〜!?
途方に暮れていると、向こうから日本人らしきカップルがやってきた。

おぉ、この2人は僕の救世主になってくれるのか!?